エレンオルンのカレー屋開業顛末記&カレー漫画レビュー

漫画とカレー好きが高じてカレー漫画を読んでるうちにまとめたくなりました

カレー屋開業計画顛末記③ テナント以外の開業法

 さて、0からテナント開業はなかなか難しいことが前回分かった。資金力が必要でギャンブル性が高い。元々飲食店の10年生存率は10%、半分は2年以内に廃業と言われている。よほど出物の物件がない限りリスクが高すぎる。ひとまず、いいテナントが出るのを待ちながら他の方法を考えることにする。

 

 まず思いつくのはキッチンカーだ。店舗が必要なく、その分初期投資が低い。キッチンカー自体が中古で250万。テナントの場合と違い、物件契約費、内装工事費がなくなり、厨房設備費も少なく、備品も基本使い捨てのものになる。運転資金で150万、厨房機器、容器、カトラリー、受け渡し袋など消耗品購入費、広告費、レジ、椅子とテーブルなど含め初期投資で500万あればなんとかなりそうだ。デメリットは出店場所が限られること、毎日営業できるわけではないこと。日数が限られるとから在庫ロスが出やすいこと、メニューが限られることだ。あとは、老後にのんびり働くイメージとは程遠いことだろうか。選択肢としては考えておこう。いきなり勝負が怖いならキッチンカーのリースという形態も可能だ。半年契約月20万の「試してキッチンカー」や月8万のリースなどもある。結果的に費用はかかることになるが低投資でチャレンジするならそれもありかもしれない。

 場所探しはmellow(売上の15%)、ネオ屋台村、自由市場、軒先新聞、軒先ビジネス、フリースタイル、D-SPACE、ジモティー、IHOKなどのネット系から、商工会議所や観光協会、公園管理事務所に登録する事で行うことになるが、特に東京では場所の取り合いが起こるのでこれがなかなか難しいようだ。

 東京のキッチンカーは3800台だそうな……。


 もう一つはフランチャイズ。カレー屋のフランチャイズCoCo壱が有名だが、CoCo壱は素人がいきなり店を開いても成功するわけがないという事から、フランチャイズ希望者には店舗で働いて店長を経験してオペレーション、雇用、経営、接遇、教育、人材管理を学んだ段階でフランチャイズを認めるという特殊な形態をとっている。なるほどごもっともなんだが、平均で開業までに7年かかるらしい。さすが1200店舗という桁違いの店舗数を持つだけのことはある。しっかりしている。しかし、まあ7年は流石に長いし、僕は自分でカレーを作りたいのであってフランチャイズをやりたいのではない。

 他のフランチャイズ、日乃屋、エスパーイトウ、カリガリ、チャンピオン、Cfarm、インデアン、ゴールドなどは自己資金は少なくても大丈夫という事だが、そのまんまCoCo壱の忌避する「知識もスキルもないのに開業」ということになってしまう。

 また、契約期間の問題もあり、日乃屋は10年、エスパーイトウは7年、マジカレーは5年契約が必要となる。開業ということだけ考えれば店舗の選定からマニュアル、資金繰りまで助けてくれるところもあり初期投資は最も少なくて済むが、最も失敗しそうでもある。どちらにせよ、カレーを作りたい僕にはフランチャイズは向いてそうにない。


 最後に最近のカレー屋の主流、間借りカレーだ。

 なんといっても、テナント開業のネックとなる内装工事費が全くかからないこと、保証金が必要ないことがでかい。ダメな時はその月で撤退すればいいので運転資金も少なくて構わない。②のテナント開業シミュレーションで出した下記の数字で言えば上の三つは必要なくなる、

 

テナント開業資金内訳

物件契約費 100万

 

内装工事費 1070万円

 

厨房設備費 200万(冷蔵庫、冷凍庫、炊飯器、作業台、洗浄設備、オーブン、レンジ、製氷器、テーブル、椅子、調理器具など)

 

備品 50万(メニュー表、食器、コースター、紙ナプキン、紙おしぼり、トレイ、伝票、傘立て、時計、掃除道具、ゴミ箱、ストロー、レジなど)

 

広告費  50万(看板、ネット広告、フリーペーパーなど)

 

運転資金 390万円

 

合計 1860万円

 

 備品類も必要なものだけで構わない。維持費が少ないので必然的に運転資金も少なくていい。営業形態にもよるが広告だけは、元の店舗と違う事をするので力を入れなくてはならないが、月契約の間借り料約10万と、備品(メニュー、食器、コースター、ナプキン、おしぼり、トレイ、伝票、ストローなどの食器と消耗品)、広告費をふくんで50万弱で開業自体はできてしまう。さらに、オペレーションがうまくいかない、集客ができないなどで赤字の場合は即撤退が可能。最近の開業に間借りが多いわけである。間借りカレーの特集を組んだグルメ情報サイトも出ているくらいだ。

 最も、間借りが一般化した結果、1日店舗貸し15000円など昔あった短期貸し出しが減り、月契約がほとんどになっている。吉野家ホールディングスが運営するシェアレストランなど、もうその辺りの外枠が出来上がった状態だ。

まあ、ある意味参入はしやすいということだ。


 間借り先は、軒先、スペースマーケット、シェアレストラン、店タクあたりで探すことができる。(店タクは動いているのか微妙な感じ、スペースマーケットは飲食の間借り情報はごく一部なので、軒先とシェアレストランが本命だ)

 

 低コストでお試しができて、オペレーションやお客さんの反応が見られる。ダメなら撤退もしやすい。軌道に乗ればその時に開業を考えればいい。数年間借りで名前を売って、客がついてから開業も可能だし、仕事しながらお試しができる。内装やメニューに制限はあるし、即開業して収入を得たい人には向かないが、僕のような仕事をしながら副業や転職を模索している人にはちょうどいい。

 ちょっと本気で間借り開業を考えてみよう。八王子、立川の駅周辺だと概ね平日の9:00-16:00で8万前後、土日も営業で10〜13万、逆に土日だけだと5〜8万くらいで間借り自体は可能だ。