第20回 天才料理少年味の助 花のズボラ飯

天才料理少年味の助は、「百舌」と呼ばれた伝説の天才料理人の孫である主人公の中学生味の助が家業の定食屋で料理を作りつつ、食通の客に料理を作ったり、大資本に潰されそうなヤンキーの実家のコロッケ屋にテコ入れしたり、天才スポーツ少女のスランプを料理で解決したり、同じ中学生天才料理人とバトルする料理漫画。
概要だけ書くと、マガジンの先輩「ミスター味っ子」とほぼアウトラインが同じなのですが、何故か肉汁に異様な執着を見せる主人公と、ヤンキー漫画で多用される文字の強調とコマ内に使われる「⁉︎」の頻度の高さが不思議な味わいを醸し出します。
とにかく肉汁が勝負のキモで、基本肉汁が出た方が勝ちます。他に評価基準ないのかってくらい肉汁の勝ち。
ミルフィーユカツ丼はまあ肉だからわかるとしても

コロッケでも肉汁

パスタでも肉汁

親子丼でも肉汁

しまいにハンバーグに肉汁を閉じ込める事ができない味の助が半狂乱になりながら肉汁が!肉汁が!と鉄板の上のハンバーグを押さえつけてやけどします。

常軌を逸した肉汁への執着
そんな味の助のカレー回は、ライバルが賄いのカレーに対して、欧風カレーはスパイスの香りがルーに埋もれるのでライスをスパイスを効かせたガーリックバターライスにする回と、ソースカツ丼にカレーをかけてカツカレー丼にする回。残念ながらメインでカレー対決はありませんでした。


ライスの方に工夫するのはともかくとして、ソースカツ丼にカレーはソースの味とか調和とか大丈夫なのかしら……。
花のズボラ飯は、孤独のグルメの久住昌之原作。ズボラな人妻花のひとりご飯を描く漫画。人妻だけど旦那が単身赴任で、1人飯を適当に済ます花さん。親父ギャグの連発とか、まあ男の1人飯に近いんですけど、女性主人公にする事で飯のセレクトとか作品の雰囲気自体を柔らかく仕上げてます。内容は、卵かけご飯にしば漬けとか、3日目のカレーとか、キムチチャーハンとか、サッポロ一番野菜炒めドカのせとか、まあすぐ作れる料理。生栗をもらっても面倒なので人にあげちゃいます。ズボラの対する共感と、手抜きジャンク料理ってなんか惹かれちゃうよね、って久住昌之の手のひらで転がされちゃういつもの久住節。

そんなズボラ飯のカレー回は3日目のカレー。大量に作って作りおいてたらだんだんまろやかにコクがでて、ついおかわり、中途半端に余らせるのもなんだからルーを全部投入、そしたらそれに合わせてご飯も多くなって……。という自宅のカレーあるある。

余ったカレーは鍋からこそいでご飯投入してドライカレー。私、これ毎回やりますわ。

第19回 信長のシェフのカレー回
「信長のシェフ」は現代料理人がタイムスリップして信長のお抱え料理人となり料理で外交問題を解決していく料理漫画。ドラマもされています。単なる料理漫画ではなくて、材料のない状態で現代料理をつくる試行錯誤、当時の料理人に対する現代知識無双、料理による外交、歴史上の人物の新たな解釈と歴史改変もの、という贅沢な作りになっています。

原作の西村ミツル先生が元ブルネイ、ベトナムの公邸料理人だったことや「大使閣下の料理人」や「グラメ」で外交✖️料理を描き慣れたこともあるのでしょうが、戦国外交✖️料理がいかんなく描かれています。
カレー回は、顕如との約定により南蛮料理を禁じられた主人公ケンが、代わりに東南アジア料理ならよかろうとカレーを作る所。


ネギと生姜のみじん切り、クチナシのみ、小麦粉、小麦粉、塩、ゆず、唐辛子で作ったカレー。
唐辛子と生姜と小麦粉くらいしか既存のカレー要素がないんですがこれカレーになるのかしら。
完全なる和食素材なんですが。
この後貿易にてスパイスを手に入れもう少し本格的にカレーを作ることになりますが、戦国時代に手に入るスパイスがわかりますのでそういう意味でも興味深いところ。


ウコン、八角、シナモンはまあわかるとしてファンネルとコリアンダーあったんですね。クローブは正倉院に伝わっていたとか話を聞いた事があります。

スパイスで作ったインドカレー。
作中では新しい物好きな松永久秀と信長以外には不評でした。
この後も17巻で信長にドライカレーを出す回など結構登場します。

日常の食事風景なので特に解説などはなし。
第18回 ホクサイと飯さえあれば ドカコック のカレー回
第18回は「ホクサイと飯さえあれば」「ドカコック」

「ホクサイと飯さえあれば」は、北千住で暮らす美術科の大学生山田文子が、ぬいぐるみのホクサイと一緒に楽しく自炊をする料理漫画。料理漫画にあるまじきことに、食事シーンがなく、調理と料理を楽しみにする準備に重点が置かれている珍しい料理漫画。感想パートがない為、読者にわかりやすい料理を選択しているとなことで、舞妓さんとか八雲さんとかのように料理自体よりも料理に付随する雰囲気とか暖かさを伝える漫画。
カレー回は炊飯器で作る牛すじカレー。

朝出がけにカレーを仕込んで、帰ったらカレーが待っていると考えたら一日中素敵な日でしょって、概ねこの漫画のスタンダードな作り。

ドカコックは、土方✖️料理漫画というなぜそのコラボを考えた?という謎のマリアージュから生まれた漫画。

必ず工事を成功させる土方飯をつくる伝説の料理人ドカコックが流れ着いた現場で起こるトラブルを横目で見ながら料理で解決!土木工事に見立てた料理法を音によってリンクさせ、聴衆を盛り上げて、実食してドカウマーっ! 最後は、「あなたはあの伝説のドカ…」「自分はただの……ドカですよ」で新たに旅立ちで謎ポエムで終了という水戸黄門よりテンプレな展開が続きます。
工事に見立てた調理
毎回、このリズムはモンケンのリズムや!
この動きは油圧ショベルや!
など、土木機器に準えられます。

謎のコール

感想
北海道だとドカうまbeアンビシャス!
大阪だとだんじりドカうまーっ!
などご当地になぞらえて一同が歓声

ラストのポエム
こんなのどすこいジゴロでくらいしか見たことない

掲載誌の漫画ゴラクに載せるんだったら、理屈メインの説教料理漫画よりノリと勢いと安心して読める馬鹿馬鹿しいほどのテンプレ展開の方がいいんだよ、と言わんばかりですがなんとシリーズ化されており、ドカコック、ドカせん、異世界ドカコッククエスト ドカクエと続きます。
カレー回は、横浜ド開港ロード


マッシュしたシュウマイを、米とソースとカレー粉と混ぜチーズを載せた男のカレー飯。
お前、仮にも料理人なのに既存のシュウマイを潰して米と混ぜただけのものを料理と強弁するのか?という気もしますが、いいんです。ゴラクだから。
作中に登場する料理は全て作者の渡辺先生が作って実写化したものらしく、手は混んでないけど簡単に作れてうまいアレンジレシピという感じの内容んですけど、筋肉ムキムキの流れの料理人が作る迫力で説得力を出しています。シュウマイカレーは作中でキーマカレーのようなと言われていますが、実際作って食べた人によるとそんな事はないとの事。実食する人が居るのもすごい。
ちなみに、異世界に行った続編のドカクエでは、異世界に行っただけで、工事に見立てた料理→ドカうまーっ→貴方はもしや…→ドカですよという流れは全く同じで、なんで異世界を舞台にしたのかさっぱりわかりません。


第17回 ザ・シェフ のカレー回
「ザ・シェフ」は、法外な報酬で働く流しの天才料理人味沢匠の活躍を描いた料理漫画。原作者が「料理版ブラックジャックをやってみた」という通り、顔や性格、黒づくめの服装までブラックジャックオマージュ。

他業界のブラックジャックオマージュはちょこちょこありまして、漫画家版ブラックジャック「コミックマスターJ」


などがありますが、他作品と比べてもニヒルだけど人情家、表舞台に未練がないわけではない人間らしさ、などかなりブラックジャックの因子が強く、エピソードにもニセ味沢匠とか、子供にもらった人形を報酬に仕事する回とか、高額報酬を依頼人にお祝いとして返す回とか、微妙に既視感のある話がでてきます。まあ、キャラクター設定上話作りのパターンがある程度近くなるのは仕方ないんですけど。
しかし、ブラックジャックのような手術しなければ死ぬという極限状態ではない為、必然的に話の枠が狭まります。本来の仕事である流しの雇われ料理人の設定から、「記念パーティーやビッグゲストを迎えるホテルで料理を作る(パーティーのゲストにまつわる因縁を料理で解決)」「潰れそうな店舗の助っ人としてテコ入れ料理を作る」「慢心した料理人を諌める」などから、「思い出の料理を再現」「料理人対決」など料理漫画のテンプレは網羅するのですが、対決系が少なく、代わりに恋愛系がめちゃくちゃ多い上に、ゲスト女性が1巻に一人くらいの割合で味沢に惚れていきます。ゴラクという掲載誌のニーズに合わせたのか別に必然性はないけどモテます。まあ、ねるとんとかキングカズとか、時事ネタが散見されるのも特徴です。
仕事を受ける味沢、

……なんでみんな同じ価格帯なんでしょね。
王様の仕立て屋は素の値段がぶっ飛んだ服飾の世界の話なんで、割と良心的まだあるんですが。やっぱり人外の仕事に100万くらいでは安すぎるので天才の価格として出せる範疇で高め設定だとこの辺りになるんでしょうか。
ちなみに味沢匠のお仕事料は内容にもよりますが概ね一晩100万円から。最高値が一晩1000万円でした。
パリの名門ホテル「リッツ」で最年少シェフをつとめながら、とある事情で仕事を辞して日本でさすらいの料理人となったという設定から主にホテルかレストランでの仕事が多くカレー回はあまりないのですが、留守番の子供に子供の大好きなハンバーグカレースパゲティを作る回や、レストランの雇われでカレーを作る回などがあります。


ガラムマサラとかなかった時代なので割と作り方は今見ると普通。まあ、味沢さんの料理は火入れとか温度管理が絶妙なのが売りだったりするので。
第16回 喰いタン のカレー回
第16回の「喰いタン」は「ミスター味っ子」「将太の寿司」の寺沢大介のヒット作。喰いしんぼうの探偵高野聖也が食べ物をヒントに事件を解決する食べ物ミステリという異色作。ドラマ化もされ、人気を博しました。料理漫画に美味そう!を求めてる僕としてはあまりストライクではないんですが、料理漫画の新たなジャンルを開拓した漫画ではあります。

食べ物関連の謎解きをメインに前半は謎の犯罪集団仕事屋がライバルになるかと思われましたが、気がつけばなかったことになり、後半は食べ物うんちくと人情がメインに。黒の組織みたいに時々シリアスミステリやるんやろと思ってたら中盤から完結まで登場しないとは……。
ゆるいギャグテイストのため、メタ発言も多くあり、ドラマヒットに関してのコメントや

探偵もののお約束いじりなどもあります。

カレー回は本筋とは関係ない学食の安いカレーについて熱弁するところ。


激辛カレーの回、この回はカレー屋が育てている唐辛子がなぜ枯れたのかの謎解き回。スパイスの解説だとかハバネロとかブレアーズとかを使った激辛カレーと、味っ子の時よりも格段にカレーの解像度が上がっています。20年の日本のカレー文化の進歩を感じますね。


カフェのカレー回、こちらは小麦粉を炒めた欧風カレーのアレンジ版。牛肉をコーラにつけ込む手法はコーラカレーなどで検索すると沢山出てくる今やメジャーな手法ですが、赤ワインやパイナップル、すりおろし玉ねぎ、ヨーグルト、舞茸、はちみつ、味噌、塩麹、ブライン液などお肉を柔らかくする方法は枚挙にいとまないので実際。どれがいいのか迷っちゃいますね。検証している人によって結果も違いますし、風味をつける効果もあるので自分に向いた方法をとるしかないですが、どの方法もある程度効果はあるようです。

本格インドカレー回、ターリーの出てくる本格インド料理店で、プーリー、サブジ、サンバル、ライタあたりをざっくりと。2008年から2017年でインドカレー屋は4倍に増えたそうですが、サンバルやらライタなんかも一般的になりましたね。


第15回 ミスター味っ子2のカレー回
14回に続いてミスター味っ子について。ミスター味っ子2はミスター味っ子の続編として13年後に連載開始。

ここのところすっかりお馴染みになった続編ものですが、主要少年誌の読者が大きくなった為昔を懐かしんで読んでくれるニーズの開拓(キン肉マン、男塾)、作者が志半ばで中断した内容をその後培った技術を活かして新たに描く(シャーマンキング、男坂)、円満完結したが新たに描きたいことができたので続編を描くといったケース(るろうに剣心、修羅の門)、更に出版社のある程度ファン層の確保が見込めるという思惑が噛み合い少年少女青年誌問わず爆発的に増えました。
巻数が増えると新規読者がつきにくいと言う理由で仕切り直しを行うマガジンの作品や(ディアーボーイズとかダイヤのA)、終了後に続編の思惑が既にあったであろうテニスの王子様などを除き、数年、十数年経過後に描かれた続編は作者のセルフリメイクになってしまったり、作者自身が設定を忘れていたりするので凡作になりがちで、実際8割の作品が前作の劣化コピーにだったりするのですが、例外もあり。
ドカベンメンバーがプロ野球を始めるドカベンプロ野球編は、あぶさんのメソッドで毎年ライバルのリアルプロ野球選手が変わるのと、リアルタイムに合わせて試合をするので開幕戦、オールスター、優勝・タイトル争い、ストーブリーグで1年間を描いたローテションしていく形で人気を博しましたが、それ以外では、医療&バトル漫画を現実的な医療漫画の形に昇華しつつ20年前も現代の治療の違いに触れて若い医療人の葛藤を描いたK2(スーパードクターK続編)、画力のアップもさることながら旧キャラにスポットをあてて見せ場を作りつつ、前作を上回る試合とイデオロギーの対立を描いたキン肉マン完璧超人始祖編、四代に渡る犬達の熊や生物兵器、果ては宇宙生物との戦いを描いた銀牙シリーズあたりが成功例なのですが、ミスター味っ子2はこれに勝ると劣らない丁寧に作った二世物でした。
概要は、天才料理人として活躍したミスター味っ子こと味吉陽一の息子陽太が主人公。世界中をフラフラと旅して不在の父の代わりに料理を作る陽太が、前作と違い敵対する料理人を叩き潰す集団となった味皇料理会と、その頂点に立つ超絶技術をもつが料理に愛着をまたない現味皇と戦いながら成長していくと言うお話。
二世物の弱点としてよく挙げられるのが、
①世代が変わっただけでやっていることが全く同じ(aの息子、bの娘が前作と同じ立ち位置)
②作者が前作の設定を忘れてキャラが行動する
③レジェンド(旧主要キャラ)の弱体化、悪堕ち、劣化
なのですが、味っ子2は二世キャラを主人公と下仲の娘だけに絞り、レジェンドはそれぞれ陽一、一馬、虎峰、兵太、下仲、小西、丸井、味皇を格を保ったまま登場させつつ、二世の戦いと成長、父親と違う方向での成長を描いている良作です。
料理についても10年の年月を埋める内容になっており、カレー回でも現代的なカレーのジャンルわけから考えていくという前回には無かった視点で描かれています。大雑把ですが、定食屋、蕎麦屋、インド料理、専門店の焼きカレー、

味っ子2で登場するケーキカレー。ご飯とカレーを層状にして一体感を上げてケーキ状につくり、オーダーに答えて切り分けるだけでサーブできる形式。短期間ではけないとご飯がぐずぐずになりそうですがランチタイムの回転重視のカレーということで‥‥…。

残念ながら先代と違いカレーはここだけなのですが、グルメ漫画にあるまじき先代主人公の衝撃のセリフ、外食産業の苦しさ、低コストハイクオリティを求める身勝手な客など、かなり踏み込んで描いているので、一読をオススメします。

第14回 ミスター味っ子のカレー回

少年漫画の80年代料理漫画ブームをつくった立役者。アニメのケレン味たっぷりの演出も大きいですが、原作版は少年料理人が料理コンテスト、味皇グランプリでトーナメントバトル、傲慢な料理人を諌める、潰れそうな料理屋を建て直す、思い出の料理の再現、苦手な食材の克服、トラブルで食材がない場合の料理など料理漫画のフォーマットを描いてくれている料理漫画のお手本です。80年代少年漫画らしく無茶苦茶な設定も多いですが料理自体は再現できなくもない現実的なレシピだったりすることもポイント。そもそも食材が手に入らない美味しんぼや超人技すぎて真似ができない私立味狩り学園と違い、ちょっと真似てみようかな?ができるレシピがほどほどに出現します。
カレー回は、同じ少年料理人にしてライバル堺一馬とのチキンカレー対決、味皇グランプリ予選でのシーフードカレー対決、DHULIAの新作カレー作製のおそらく3回。
初めてのカレー回は天才少年料理人対決。ライバル一馬の作る、軍鶏の肉ヨーグルトで柔らかくし、三十六種類のスパイスをブレンドした極限まで辛くコクと苦味のある複雑な味のカレーにサフランライスと薬味に対して、同じ軍鶏肉を使いマスタードで辛さを、インスタントコーヒーで苦みやコクを、野菜の甘みで辛さを引き立たせ、バターとすりおろしたにんじんで甘みを出したカレー。

え、インスタントコーヒー一杯で36種類のスパイスと張る美味さ? 流石にスパイス職人の立つ瀬なさすぎない? 子供心にそう思った隠し味。

これ、実際インスタントコーヒーをカレーに入れま方も多かったと思います。パイナップルの器もやろうと思えばできなくはないくらいのラインなのがにくいところ。
第二回は味皇グランプリ1回戦でのシーフードカレー勝負。サザエのワタを裏漉ししてルーに解いたものでドライカレーをつくりゲソを刻んで具材に入れてイカの胴につめた丸ごとドライカレー。


ライバルは下仲の金目鯛のココナツカレー、観客のココナツミルクが珍しいものだという感想が時代を感じさせます。小西の貝のカレーはアサリ、ハマグリ、ムール貝、ホタテを具材に貝の旨みがたっぷりでたルーに、隠し味にバジルとワインを使ったバターライス。堺一馬は伊勢海老の脳みそと卵を溶かし込んだ伊勢海老カレー。
ちょっと具材のインパクト頼りなところはありますが、それなりに説得力のある美味しさ描写とシーフードは煮込むと固くなるのが敗因という割と現実的な決着が、派手に見えるこの漫画の手堅さを表しています。
第三回は、本格インドカレー店と銀座の洋食屋がアレンジした和風カツカレーに押されて閑古鳥のカレー屋の新メニュー開発話。
ほんとにありそうな、カレー屋の隆盛を押さえた本格インドカレー、高級志向の洋食カレー、カツカレーというライバル店舗に対して大衆向けカレー屋と定食屋の作るメニューは?ということで出てくるのが若旦那の試作品。
カレーおにぎりとフルーツカレー。


これ、作中では酷評されていますが、おにぎりは10年後にコンビニで普通に販売されることになりますし、フルーツカレーの方は千疋屋が現在も提供しているのでマジで目の付け所よかったんですよね。
コンビニのカレーおにぎり

千疋屋のフルーツカレー

これに対し、陽一が提案するのが従来のカレーとハヤシライスのあいがけカレー+薄焼き卵のオムカレーハヤシ。

こちらも現代主流のあいがけカレーを一歩進めたものですが、オム要素が薄焼き卵だけなのはさみしいかしらね。ライス部分にもう少し何か欲しかったところ。
三回とも正しく、料理漫画の作中調理や立ち位置に現実のカレーの流行りや進化が反映されているのがわかると言う意味で貴重な漫画でした。